ポートフォリオ

Release One-Man Live『LOG』 2015.03.25 at shibuya duo MUSIC EXCHANGE photo by Kazushi Hamano

『EPOCH』Special Interview

2014年12月、初の全国流通盤『LOG』でインディーズ・デビューしたサンドクロック。2015年3月25日には、shibuya duo MUSIC EXCHANGEにてワンマンライヴを成功させ、ライブ当日、メジャーデビューを発表し、会場を沸かせた。そして、6月3日、いよいよ『EPOCH』で新たな一歩を踏み出す!

インタビュー:古城久美子

サンドクロックにとってのメジャー・デビュー

――メジャー・デビューって、2人にとってどういうものなのでしょうか。

滝田 僕は音楽を始めた時に、最初にかかげていたのがメジャー・デビューだったんですよね。ひとつのわかりやすい目標じゃないですか。それがいざ、その場に立ってみると、心境の変化はそこまでなくて。音楽って区切りがないというか、いつまでもできるものですからね。ただ、今までと比べて、自分たちの音楽に協力してくれる人がすごく増えた印象があります。そういう中で、自分の音楽に対する覚悟が決まって、新しいスタートを切れるというのは、ひとつの区切りになっていいなと思いますね。

永田 あまり意識していないなぁ……「メジャー・デビュー、ほおー」っていう。いろんな人が「わー、すごい」「よかったねー」とか言ってくれるんですけど、昨日の俺と何も変わってないし、ミュージシャンとしてのレベルがあがったっていう話でもないから、変な感じがしちゃうというか。これまでと、やることは変わらないし、気にしてもしょうがないし、普通に「聴いてください」って思うんですけどね。

――6月3日に発売されるデビュー・ミニ・アルバム『EPOCH』は、新たなフェーズへ向かう、未来を感じるムードがありますね。

滝田 『EPOCH』というタイトルは僕が出したんですけど、インディーズでの活動3年半をまとめた『LOG』を出す時点で、『LOG』からの『EPOCH』というストーリーを決めていたところがあって、『LOG』で完結させて、新しいその先の一歩を踏み出すっていうところで、『EPOCH』という言葉にある起源という意味が合うなと。

――“epoch making”など、時代を作るという意味もありますよね?

滝田 そうですよね。そっちの意味ではなく、控えめに(笑)。ゼロというか、紀元、スタート地点という意味の方で。収録曲も、新曲をはじめ、僕らがライブで初期から歌っている「1+1」や「モノクローム」もあって、それらは新しく録り直したんですが、今までやってきた経験を活かして、一歩先に進んだサンドクロックの感じが出たらいいなと思って作り始めました。

――お互いの曲に対して、感じたことはありましたか?

滝田 永田があげてきた新曲2曲(「サロペット」「IN THOSE DAYS」)は、衝撃でしたね。嫉妬というのを超えて、すごいっていうか……あ、永田だなって。僕は、どうやっても永田にはなれないし、「サロペット」のような曲は書けないなと。

永田 僕は、それぞれの性格がすごく出たなって思いましたね。音楽は嘘をつかないなって。全てが正直に出てしまう。だから、サンドクロックというものを意識せずに、それぞれが自分を出したアルバムになったのかなって。普通は、ソロのシンガーソングライターではなく、2人組やったら、看板によせてしまうところがあると思うんですけど。

――看板というのは、サンドクロックっぽさみたいなことですか?

永田 そうですね。お互い、我慢しあって、ちょうどいいところを見つけ合って、サンドクロックという看板を作るやり方ではリアリティがないと思うんですよ。そういう組織の看板を無視して、2人とも個人個人でやって、そこにハッとするものが生まれるというか。今回、それぞれの性格がすごく出たアルバムになっているから、滝田は僕にできないことをやってくれているし……僕は、そもそも、ライヴで盛り上がる曲を書いてないんですよ(笑)。今回の「グリーディーランド」とかも、滝田の曲やし。

滝田 ライヴ後半で盛り上がるセクションは、だいたい僕の曲になるよね。

永田 僕は、曲を作る時に、自分の中で作りたいものを作っているから、ライヴがどうとか考えて作っていないんですよ。そこは滝田が補ってくれているから、ライヴが成立するんだなって。そういう意味でも、すごくリアリティのあるものができたんじゃないかなって思います。

滝田 そこは絶妙なバランス感ですよね。ちょっとでもズレたら、多分、離れちゃうだろうし、近づきすぎてもダメだし。そういう危うさみたいな、2人組のヒリヒリした感じといいますか。その中で、2人組でやる意味というものも出していかなければならないので、今回は2人を繋ぐものとして、1曲目の「EPOCH 〜始まりの詩〜」が接着剤みたいな役割をしているのかなと。

「EPOCH 〜始まりの詩〜」は切羽詰まって共作!?

――「EPOCH 〜始まりの詩〜」は、始まりをテーマにした、アルバムを象徴する曲ですね。

滝田 自分と向き合いながら曲づくりをやってきて、そこから爆発する気持ち、部屋を飛び出す感じとかに出ているかなと思いますね。君っていう存在が出てきますが、恋人ともとれるし友達ともとれるし、もっと不特定多数の大勢ともとれる。君って言うのを限定したくなくて、いろんな人の始まりに当てはまるといいなと。

――この曲は、滝田さんが作曲し、作詞は初めて共作しているんですよね。

滝田 初ですね。でも、これは本来一緒に作ろうとして作っていた曲ではなくて、もともと僕が作詞作曲する予定だったんですよ。サンドクロックって、それぞれの部屋があって、リビングがある、2LDKでルームシェアをしているようなユニットで。自分の部屋でこの曲を作っていて、なかなか思うように進まなくて。作りたいイメージはあるんだけど、言葉が出てこない。でもレコーディングの期限もあって。土壇場で、まだ半分くらいしかできてなくて、一回、リビングへ出ようと。「ごめん、ちょっと永田さん手伝って」って……曲ができたのって、ホンットにレコーディングの前日だったんですよ。そういう経緯で初めての共作になったんです。

――短時間でよくぞ。

永田 前日に言われて、困りましたね。自分の中にイメージがあったわけではないんですけど、こういうことが歌いたいっていう、滝田のイメージをスケッチした感じですかね。

滝田 結果として、それがよかった。僕からじゃ出てこない単語や言い回しがでてきていて、面白いなと。

――永田さんは、どの部分を書いたんですか?

滝田 Aメロを永田が歌っているんですけど、その部分ですね。

――以前、部屋が散らかっているのは滝田さんで、永田さんはわりとキチッとしているタイプという話だったから、てっきり滝田さんが書いたところかと。

滝田 僕をイメージして書いているからでしょうね(笑)。最初は、作詞を分けたので、タッチが違うから、ひとつにまとまるのかなと思っていましたけど、弾き語っていくにつれて、これもアリだっていうのは新しい発見でしたね。

初期に作った楽曲を、新たにレコーディングするということ

――「1+1」は永田さんの作詞作曲ですが、ライヴでも定番の曲ですね。大事な曲になっているとライヴを観ても思うんですが、新たにレコーディングしていかがでしたか?

永田 うーん。自分の中では大事な曲やったんですけど、あまり、そういうのが人に伝わるわけではないのかなって思ったんで、これまでの音源やステージとか、以前のものに固執するのをやめようと思ったタイミングかもしれないですね。例えば、ボクサーやったらランニングとか減量してステージに立つわけじゃないですか。でも、お金払って来ているお客さんからしたら、ステージのボクシングしかみないわけで、観ているもの聴いているものが全て。あんまり、イメージにに執着すべきじゃないなって。

――「ライヴで大事な曲になっている」というようなことではなく、まっさらな状態で聴いて欲しい?

永田 そうですね。だから、そうなった時に、じゃあ、どう歌うのか?って。ライブでもそうですけど、歌い方も、ステージの表情も、いちいち表現しなくてもいいことってあって。力を抜くところがあっていい。前から歌っていた曲だからこそ、考える、ちょうどいい機会になったかな。

――滝田さん作詞作曲の「モノクローム」も初期曲ですよね。

滝田 この曲は、僕が音楽を初めてすぐくらいに作った曲なんですけど、今まで自主音源化もしていて、音源化は3回目。今回、前の音源とかひっぱりだしてきて聴き返しましたね。

――改めて聴くとどうなんでしょうか?

滝田 曲作りが楽しくてしょうがないっていう純粋な衝動みたいなものがあって。前の音源は、歌い方も叫びすぎているところもあって、自分の感情を「聴いてくれー」っていうエネルギーがあるんですよね。でも、自分自身も成長しているので、そのままやってもしょうがない。引き算もして。いいところは残しながら、今の自分だからできることを意識しましたね。

――「1+1」も、そういうことですよね。そういう感覚って、ライヴで磨かれていくものなんでしょうか?

永田 そうですね。ライヴで演じてしまったら、お客さんにバレると思うんですよ。だから、僕は「ありがとう」って思ってなかったら「ありがとう」って言わんし、嘘をつかんようにしてる。だから、昔の歌を歌うにしても、現状の自分が昔の日記を読み返す感覚なので。昔の自分を演じるのは嘘になるから、今の自分がこの言葉を言うならって、折り合いを付ける作業みたいなことを2人ともしたんやと思います。

――嘘のないところで、今の自分が歌うとこうなるという?

滝田 そうですね。ただ、「モノクローム」は作った当初気付いてなかったけど、心の奥底にあったものが、4〜5年経って、この曲をもう一回聴いたら、すごく今の自分にも合うなって、不思議な感覚がありましたね。昔の曲って、青いなとか、今は違うなって思うんですけど、この曲は唯一、一緒に成長している感じがあって。あと、「モノクローム」は、もともと暗い終わり方だったんですけど、『EPOCH』ということもあって、未来を感じさせる終わりにしたいなというのは、ちょっとこだわったところですね。

――2曲とも、『EPOCH』に通じる、ふさわしいメッセージだと思います。

アレンジやリズムにこだわった、音楽的進化とは?

――ライヴで盛り上がる「グリーディーランド」も、進化論とかキーワードが出てきますけど。

滝田 これは偶然(笑)。『EPOCH』を意識した進化論ではなかったんですけど。この曲は2年前に作った曲で、ライヴで盛りあがるという位置づけの曲で、僕の中でも遊べる曲だなと思っていました。

――ストリングスやホーンなどを取り入れていますね。

滝田 ライヴはシンプルな構成でやっているんですけど、今回、アレンジャーさんともいろいろ話をして、いろんな音を入れていますね。「大人のアミューズメントパーク」みたいなイメージで(笑)。アレンジャーさんは、僕の中にある絵的なものを具現化してくれて、まさに、ジェットコースターに乗っているみたいな雰囲気を作ってくれて、面白い形になりました。

――この曲もそうですが、「EPOCH 〜始まりの詩〜」なんかも、アレンジが印象的ですね。サンドクロックのポップセンスが浮かび上がってくる。

永田 曲によって違うと思うんですけどね。曲のアレンジって、なんか生け花みたいなものだなと思っているところがあって。曲で何がしたいのかっていう1本筋があってのものなんですよね。あまりに、いろんな花が刺さっていると、よくない場合もあると思うんですけど、自分の曲だと「サロペット」に入っているホーンとか、バランスよく入ったなって思いました。

――ああ、「サロペット」は、聞き慣れないカタカナ語とか、不器用な感じで。アレンジもカワイイですよね。

永田 サロペットとかマッシュショートとか、あんまり聞いたことない言葉が自分の中に入って来る時があって。そのサロペットとかマッシュショートという気になる言葉と、僕の立ち位置みたいな書き方ですね。タイトルとかゴールを決めて、サロペットというオチに向かってフリをどう作っていくか。

滝田 これは、ホントに僕には書けない歌なので、でてきた時「おお!」って思いましたね。

――とても永田さんらしい。ここに出てくるような、君を怒らせちゃっているような光景が見えますよね。

永田 僕、この曲が一番よく書けたなって。人柄を出そうとしなくても、人柄が見えてくる曲が書きたくて。歌詞の内容だけじゃなくて、言葉の距離感とか、音楽とのバランスの作り方とか、「こういう人なのね」というのがいろいろわかる中で、この曲ではちゃんと違和感を出せた。

――以前もおっしゃっていましたが、曲を作るキーワードに、“違和感”を意識しているんですね。

永田 違和感がないと、嘘やと思うんですよね。そもそも他人に対して違和感ってあるものじゃないですか。人それぞれ、この人はここは大事にするけど、この人は大事にしないとか、自分のバロメーターみたいなものがある。そういう波形みたいなものが、性格に出ていて。そのバロメーターのバラツキみたいなものがある中で、成立させるには、違和感って必ず出てくる。僕は他人の音楽でも、そういうバラツキのある曲に魅力を感じるので。

――何か、ひっかかりがあるような曲ですよね。永田さん作詞作曲した「IN THOSE DAYS」も、インパクトがあってリズムや言葉遊びが残ります。

永田 この曲は、本当はボイスパーカッションをしたかったんですけど、僕のボイパのクオリティじゃダサくなってしまうから、言葉でバスドラのドッツドドってリズムとツゥツゥっていうハイハットの役割をできる言葉を探していて、“in those days”だったら作れるなと。時間がかかったのは、そのリズムに合わせた言葉を探すことだけでしたね。

――そこが肝なんですね。インパクトある語感とリズムで勝ちにいくというか。

永田 リズムレスで声でリズムを作るのに、気持ちいい言葉を見つけて、「ツ」とか「ス」とかがいっぱいでてくるんですよ。「カツカツ」とか「ゲツマツ」とか「ツ」を入れていく。それがリズムでボイパしているように聴こえるようにして。あとの内容は、正直、どっちでもいい(笑)。

新たなスタートを切った今、サンドクロックは……

――『EPOCH』でいろいろと得たことがあると思いますが、今後どうなっていくと思いますか?

滝田 サンドクロック2人組としての、2人いるから成立する楽曲を作っていきたいし、それぞれの音楽性は、もっともっと濃く、はっきりしていくかもしれないですね。そういう予感がしています。

永田 前作の『LOG』までは、お互いをぶつける作業があったり、わかりあって許し合う作業だったんですけど、ここからもっと個人を出していっていいかなって思うし、おのおのリアリティのあるものを出しながら成立していく方が面白くなりますよね。やりたいことをやってたら、うまいことバランスがとれる2人が出会っているので、あまり気にせず、やりたいことをやればいいんじゃないかなって。

――そうできるのも、滝田さんを誘った永田さんの目に狂いは無かったということですね。

永田 ホンッとに、真逆のヤツを探そうと思っていたので。最初、「一番気に食わんやつとやる」って、滝田にも直接言ったんですけど。自分とは真逆の相方を探していたのも、一番栄養になるし、それが強いと思ったからで。クラスでは絶対仲良くならんけど、ユニットとして成立するっていうのを意識した。でも、今は、2人の性格が曲に出ているのに、サンドロックとして成立しているというのがいい。成立しにいかずに、成立しているっていうのは、目指すところですね。

――個性の全く異なる2人のシンガー・ソング・ライターが一緒にやる上で、合わせに行くのではなく、決闘するスタイル。

滝田 デュオ(=二重唱)ではなく、デュエル(=決闘)という(笑)。

SPECIAL MOVIE

沼サンドに挑戦!Part1

沼サンドに挑戦!Part2

LIVE

サンドクロック Release One-Man Live『EPOCH』

日付2015/7/18 (土)
開場/開演17:30 / 18:00
会場横浜 O-SITE
料金全席自由 前売 3,500 円 / 当日 4,000 円 (D 代別)
チケット一般発売日2015/6/13 (土)
お問い合わせ先ネクストロード 03-5712-5232


日付2015/9/13 (土)
開場/開演17:30 / 18:00
会場福岡 ROOMS
料金全席自由 前売 3,500 円 / 当日 4,000 円 (D 代別)
チケット一般発売日2015/7/25 (土)
お問い合わせ先キョードー西日本 092-714-0159


日付2015/9/22 (火・祝)
開場/開演17:30 / 18:00
会場東京 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
料金全席指定 前売 3,800 円 / 当日 4,300 円 (D 代別)
チケット一般発売日2015/7/25 (土)
お問い合わせ先ネクストロード 03-5712-5232


≪One-Man LiveオフィシャルHP先行≫
受付期間:5月18日(月)12:00~5月26日(火)18:00
受付URL:http://sma-ticket.jp/sandclock/

サンドクロック presents“RELEASE PARTY Pop Noodle” ~ nico にこサンド~

日付2015/6/12 (金)
開場/開演19:00 / 19:30
会場東京 Zher the ZOO YOYOGI
料金前売 3,000 円 / 当日 3,500 円 (D 代別)
出演サンドクロック / nicoten / にこいち
お問い合わせ先Zher the ZOO YOYOGI 03-5358-4491

サンドクロック 『EPOCH』リリース記念インストアライブ

2015/06/03(水)タワーレコード横浜VIVRE店 店内イベントスペース
2015/06/05(金)タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース
2015/06/13(土)埼玉県内(近日詳細発表)
2015/06/14(日)東京都内(近日詳細発表)
2015/06/20(土)神奈川県内(近日詳細発表)
2015/06/26(金)タワーレコード長崎店 店内イベントスペース
2015/06/28(日)タワーレコード福岡パルコ店 店内イベントスペース
2015/07/12(日)千葉県内(近日詳細発表)

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